健康成人男性に対するレミマゾラムを用いた静脈内鎮静法の鎮静深度および安全性に関する多施設共同探索的臨床研究:単回投与および持続投与漸増試験

 

(1)研究機関名および研究責任者氏名

 研 究 機 関 :朝日大学歯学部口腔病態医療学講座歯科麻酔学分野

          朝日大学医科歯科医療センター歯科麻酔科

 研 究 責 任 医 師:後藤隆志

 

(2)研究期間

 2022年4月8日 〜 2025年3月31日

 

(3)対象者の条件

 ・1845歳の健康男性

 ・BMI18.5 kg/m以上、30kg/m未満

  (BMI:体重(kg)を身長(m)で2回割ったときの値)

  * 健康状態や生活習慣によっては研究に参加できない場合があります。

 

(4) 研究の意義と目的

 世の中には歯科治療に極度の恐怖心を持っていたり、嘔吐反射があるなどの理由によって通常の歯科治療ができない患者さんが数多くいらっしゃいます。そのような患者さんは、静脈内鎮静法といって、点滴から抗不安薬や全身麻酔薬などの眠くなる薬を使用して歯科治療に対する恐怖心や緊張感を取り除きながら歯科治療を行っています。しかし、現在、歯科治療中のほとんどの静脈内鎮静法に使用しているプロポフォールという薬は、過剰に投与すると呼吸困難など、生命に関わる重大な有害事象が発生することがまれにあり、国内外で問題となっています。その原因は、プロポフォール自体に強い呼吸抑制作用があること、薬の作用を打ち消す薬(拮抗薬)が存在しないことなどが挙げられます。

 2020年8月に日本でアネレム(レミマゾラム)という新しい全身麻酔薬が承認・発売されました。アネレムという薬はプロポフォールと同じ全身麻酔薬ですが、プロポフォールに比べると、呼吸抑制作用が少なく、拮抗薬が存在するという利点があり、海外では全身麻酔だけでなく、静脈内鎮静法にも多く使用されている薬です。しかし、この臨床研究で使用するアネレムは、日本では全身麻酔に使用する場合にのみ承認を受けている薬で、現在のところ、日本では静脈内鎮静法にアネレムを使用することはできません。海外においてはアネレムを使用した静脈内鎮静法やその研究が数多く行われており、アネレムを使用した静脈内鎮静法の有効性や安全性が立証されています。しかし、世界的にみても歯科治療にアネレムを用いた静脈内鎮静法の研究はなく、歯科治療中の静脈内鎮静法に必要なアネレムの投与量は明らかになっていません。

 そこで、この臨床研究では、健康な成人男性にアネレムを用いた静脈内鎮静法をいろいろな投与方法や投与量で行い、アネレムを用いた静脈内鎮静法の有効性や安全性を比較し、歯科治療中の静脈内鎮静法に必要なアネレムの至適投与量を検討することを目的に行わせていただきます。

 

(5)研究の方法

 この研究は、厚生労働大臣の認定を受けた東京大学臨床研究審査委員会(認定番号:CRB3180024)の承認を受け実施するものです。研究の概要は下記URLに公開されていますのでご確認ください(臨床研究実施計画番号:jRCTs031220009)。詳細は研究担当者から説明させていただきます。

⚫︎ jRCT  https://jrct.niph.go.jp/latest-detail/jRCTs031220009

⚫︎ 東京大学臨床研究審査委員会

  承認日:2022年4月1日  整理番号:2021511SP

 

(6)個人情報の保護

 この研究で得られた結果は、Japan Registry of Clinical Trials(jRCT)の臨床研究実施計画・研究概要公開システムや医学雑誌などで公表されることがありますが、あなたの名前等の個人情報は一切わからないようにしますので、プライバシーは守られます。

 

(7)利益相反について

 本研究に関わる研究者はアネレムの製薬会社であるムンディファーマ株式会社やその他の会社などとは、一切の利益相反関係はありません。

 

(8)謝金について

 研究対象者には謝金を支給します。

 

(9)問い合わせ先

 あなたやあなたのご家族が、この研究について知りたいことや、心配なことや相談したいこと、苦情等がありましたら、遠慮なく研究責任医師または下記のお問い合わせ窓口までご相談ください。ご希望により、他の研究対象者の個人情報の保護とこの研究の独創性の確保に支障のない範囲内で、この研究計画および研究の方法に関する資料の一部を閲覧することも可能です。

 

この研究に関する問い合わせ先

 朝日大学歯学部口腔病態医療学講座歯科麻酔学分野

 ⚫︎ 研究責任医師:後藤隆志

         TEL / FAX   058-329−1479

         メールアドレス takashigoto@dent.asahi-u.ac.jp

 ⚫︎ 朝日大学医科歯科医療センター

   研究対象者相談窓口:センター事務課課長 古泉 尚

             TEL   058-329−1112 / FAX   058-329-1137

2022年4月8日